Hermes Agentで音声入力を始める。キーボードを置いて、話しかけるAIへ
オープンソースのAIエージェントHermes Agentに搭載された音声入力機能。設定から活用まで、キーボードなしでAIと対話する方法を紹介します。
AIエージェントとのコミュニケーションは、まだキーボードが主流です。プロンプトを考え、打ち込み、送信する。この往復は、考えたことをすぐ伝えたい場面ではもどかしいものです。
Hermes Agentには、音声入力(STT: Speech-to-Text)が標準で組み込まれています。特別な設定をしなくても、話しかけるだけでエージェントが動き出します。
音声入力が必要な理由
エージェントAIの価値は「自律的に動く」ことです。しかし指示をキーボードで与えている限り、そこには必ず「入力のための時間」と「形式を整える手間」が発生します。
歩きながら、運転中に、あるいは単にソファに座ったまま。音声で話しかけられれば、エージェントとの対話はもっと自然になります。思考の鮮度をそのまま渡せること。それが音声入力の本質です。
Hermesの音声入力はどう動くか
仕組みはシンプルです。あなたが話した音声は、選択したプロバイダーのWhisperモデルでテキストに変換され、そのままエージェントへの指示として処理されます。
プロバイダーは4つから選べます。
| プロバイダー | 特徴 | 必要なもの |
|---|---|---|
| ローカル faster-whisper | 完全無料、オフライン動作 | pip install faster-whisper |
| Groq Whisper | 無料枠あり、高速 | GROQ_API_KEY |
| OpenAI Whisper | 高精度、有料 | VOICE_TOOLS_OPENAI_KEY |
| Mistral Voxtral | 多言語対応 | MISTRAL_API_KEY |
最初はローカルのfaster-whisperを試すのが手軽です。APIキー不要、インストールするだけで使えます。
設定は3ステップ
- STTを有効にする —
config.yamlに以下を追加するだけです。
stt:
enabled: true
provider: local
local:
model: base
- 必要なパッケージを入れる — ローカルWhisperの場合:
pip install faster-whisper
- 再起動する — CLIなら再起動、ゲートウェイなら
/restart。
すでにTelegramなどのメッセージングプラットフォームとHermesを連携しているなら、あとはボイスメッセージを送るだけです。音声は自動でテキスト化され、エージェントが応答します。
音声コマンドも使える
チャット中に /voice コマンドでモードを切り替えられます。
/voice on— 音声で話しかけ、音声で返答を受け取る/voice tts— テキストで入力しても、返答は音声で/voice off— 音声をオフに戻す
音声出力(TTS)も、Edge TTSがデフォルトで無料利用できます。
まずはTelegramで試す
HermesをTelegramと連携していれば、スマホからボイスメッセージを送るだけで音声入力が始まります。キーボードを開く手間も、プロンプトを整形する手間もありません。
「今日の予定を確認して」「この前の続きを進めておいて」。そんな日常のひと言で、エージェントが動き出す体験は、一度味わうと戻れなくなります。
音声入力は単なる入力手段の変更ではない。エージェントを「道具」から「対話相手」に変えるスイッチだ。