■本能とは、基本的には抗うことが
難しい衝動を生み出します。
そのエネルギーは非常に大きく、
抵抗することは難しいと
言えるかもしれません。
この時、本能に根差した行動というのは
悪い方に働くこともあれば
良い方向に働くこともあると考えています。
そもそも、私達が今まで生き残ってくることが
できたのは、生存する上で必要な本能が
備わっているからと考えるのであれば、
そのエネルギーを上手に使うことによって
高いパフォーマンスを発揮することができる
可能性が高まると思われるのです。
定期試験などで高い緊張感を
保つことができるのも、
一つの本能の効果と言えるかもしれません。
■限られた条件の中で結果を
出さなければいけないと言う環境にいれば、
自ずと集中力が高まり、パフォーマンスを
発揮することができるようになるのです。
そして、昔の人も何か獲物を捕まえる際には、
短い時間の中で、高い集中を発揮しなければ
いけないということを考えると、
そのような背景から集中をする能力が
備わったのではないかと考えられるのです。
ただ、私たちは本能を上手にコントロールする
方法について、なかなか思いを馳せないという
傾向があります。
それもそのはず、私達は基本的には
本能をコントロールすることはできないという
考え方を持っているので、
そもそも本能がコントロールされ得るものか
ということについて意識が向かないのです。
■ですが、例えば、先程の定期試験の例で行けば、
自ら強制的に期限を作ることによって
自分にプレッシャーをかけることが
できるようになるでしょう。
ただし、この時、自分自身の中だけで
期限を設定してしまっても、
その期限は延長しても何も問題がない
期限となりますので、
自分の緊張感の高まりには
繋がっていかないということができます。
では、そういった場合はどうすれば良いのでしょうか。
■その一つの答えとしては、
周囲の力を借りる、即ち自分のコントロールが
働かないところの力を借りるということが
考えられるでしょう。
つまり、自分がこのタイミングまでに
仕事をやり遂げるというコミットメントを
周囲に対して伝えていくのです。
そうすることによって、
仲間との約束を守るという
もう一つの本能に根差したプレッシャーが
自分にかかってくることになります。
相手との約束を破っていけば、
相手から信頼されることはなくなり、
それは昔の時代においては村八分になる
ということを意味したかもしれません。
ですので、私達は基本的には誰かと行った
約束は守ろうとする心理が働くのです。
■であるとするならば、私たちは期限を決め、
それを周りに伝えるという
二つの組み合わせを使うことによって、
集中力を高めることが
できるようになるのではないでしょうか。
今回ご紹介したのは一つの例ですが、
同じように人に大きなエネルギーを
与えてくれる本能の力、これを棚卸しし、
それぞれ組み合わせていくことによって
大きな力を発揮することができるように
なるかもしれません。
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今日のまとめ
・私たちは、強烈な衝動を
生み出す本能の力について
改めて考えてみても
良いのではないだろうか。
・この時、周囲の力を上手に使い、
本能を発揮できる環境を
整えることがポイントに
なるかもしれない。
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