■突然ですが、
一時間あたり100万円のコンサルティングが
あったら受けますか?受けませんか?
一般的な金額と比べて高いことは
間違いないですが、すぐに受けないという判断は
できないのではないでしょうか。
なぜなら、
あまりにもマーケットから
金額が離れているため、
相対的に比較をした判断が
できないからです。
■そうすると、
私たちは絶対的な基準で
物事を考え始めます。
それはこのコンサルティングが
本当に100万円の価値があるのかどうか
ということです。
私達は基本的に物事を決定する際、
比較をした上で決めることが一般的です。
そして、その比較の対象というのは、
今まで自分が生きてきた中で
経験したことすべてになりますので、
経験が増えれば増えるほど
比較をすることが容易になり、
正しい判断を行える可能性も
高まっていくと言えるでしょう。
■その一方で、
今まで行ってきた判断の軸というのが
とにかく安いものにすると言う考えであった場合、
もしかするとそれまで積み上げてきた
判断基準というのは少し間違いが
含まれているかもしれません。
例えば、10万円の値段を払って
ホテルに泊まりに行くとしましょう。
普通にホテルに泊まるという
観点で考えれば、10万円という値段は
非常に高いと言えます。
今は、ネットを見れば、
数千円で泊まることができる
ホテルもたくさん見つけることができるでしょう。
そういった意味では、
数千円で泊まりに行く場合に比べて
損をしていると言う考え方が
できるかもしれません。
■しかし、10万円を出しても
また泊まりに行きたい、
また使いたいと思うことができたのであれば、
それは十分に10万円の価値があったと
言えるのではないでしょうか。
つまり、物事を絶対的な基準で
考えることも重要ですが、
それはあくまでも一つの考え方に過ぎず、
その思考パターンにとらわれた判断を
常にしてしまうことは、
必ずしも良いこととは言えないのです。
ここで、数千円のホテルに宿泊をするために
ネットを使って数時間時間をかけたとしましょう。
結果として、いくらか安く泊まることが
できるかもしれませんが、
それだけ時間を費やしてしまった
ということも認識しておく必要があります。
つまり、なにか判断をする際に
一つの軸だけで決めては大事なものを
見失ってしまうということを
示唆しているのです。
■この時、重要なポイントとして挙げられるのが、
お金を失うということに対して、
人は大きな痛みを感じるということ。
だからこそ、少しぐらい時間を割いたとしても
1円でも安くホテルに泊まろうとする
心理が働いてしまうのです。
そして、その心理は今までの行動が作り上げています。
つまり、今まで物事を比較してきて
判断をしてきたからこそ、より強い意識付けが
働いていると言えるのかもしれないのです。
つまり、比較をしながらベストなものを
選んできたと言う思いを持っているからこそ、
ベストなものを選ぶことができなかったと
いうことに対して強い悲しみを覚えてしまうのです。
■そして、このステップというのは、
大金持ちの子供であると言った場合以外では、
恐らくほとんどの人が同じ道を辿ってきたと考えられます。
私も1円でも安く、何かを買いたいと
思うことはしょっちゅうありますし、
安く買えた時は喜びを感じることもあります。
ですが、本当にそれが正しいことなのか、
即ち、小さい判断軸で物事を決めていないか、
改めて考える必要があるのではないでしょうか。
そのためにも比較ができるものだけではなく、
比較ができないものも積極的に購入していき、
値段という相対的な判断軸ではなく、
絶対的な価値という判断軸で物事を
決めていくということも重要と言えるかもしれません。
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今日のまとめ
・安ければ良いという判断軸で
考えると、本質を見失って
しまうことがある。
・そして、この考え方は
生まれてきてから徐々に
身につけてきたもの。
・だからこそ、私たちは
物事を評価する時の時間軸を、
意識的に変えていく必要が
あると言えるのではないだろうか。
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