■何もプレッシャーを受けていない時に
集中力を持って仕事をする上では、
締め切りの力を使うことが効果的です。
あなたも、
学生の時に受けた定期試験では
集中して問題を解いていた
のではないかと思います。
なぜ集中できるのかというと、
時間が限られているからです。
ですので、普段の生活においても、
常に締め切りの力を意識することによって
集中力を高めることができるのですが、
実際に締め切りを作ったとしても
それが自分との約束であれば、
その約束を破ったとしても誰からも
非難を受けることはありませんので、
どうしてもその約束を破ってしまいがち
になってしまいます。
■まあ、
そもそもの問題として、
普段から常に自分に締め切りを課して
その締め切りに向かって行動することは
なかなか簡単なことではないですよね。
そんな時、どうやって自らに締め切りを
作ってプレッシャーをかければいいのか
という点について考えていこうと思います。
プレッシャーをかける上で有効な方法の
一つして挙げられるのが
一貫性を使うということです。
■この一貫性というのは、
影響力の武器という本に書かれている
六つの影響力の中でも最も効果が高いものです。
一貫性とは、
一度した約束を守ろうとする
心理のことであり、
人は自分が作ったルールなどを
逸脱したものに対して
非常に不快な感じを覚えるものなのです。
そして、
この不快な感じを感じさせないようにするために
仕組みを作るというのが
今回お話することの趣旨になります。
■一貫性を取り入れる時のポイントは、
自分の中に重層的に刷り込んで行けるような
仕組みを取り入れるということです。
ここで、重層的にならないような
一貫性についてまず考えていきましょう。
重層的ではない一貫性というのは、
短期的な時間軸で考えた時の一貫性
ということができます。
■例えば、1日の目標としてメールを
10通書くと言う目標を立てたとしましょう。
このルールを実際に守らなかった場合、
自分との約束を守っていますので
一貫性を保つことはできていないのですが、
これは1回だけの約束事ですので、
その約束を守ったとしても
あまり自分に不快な感じが生まれないのです。
■つぎに、
長い時間軸で考えていきましょう。
例えば、3ヶ月後までに本を1冊書き上げる
という目標を掲げたとしましょう。
そして、毎日事ある毎に、
その目標を見続けるのです。
そうすると、
その目標を見るたびに自分自身とした約束というのが
自分に刷り込まれていきますので、
その約束を破ることに対する自分への
不信感のようなものがどんどん高まっていきます。
結果として、自分自身にプレッシャーがかかり、
日々の仕事に対する集中力も高まっていくのです
■実はこの方法は、
色々な世界でよく使われています。
例えば、あるスポーツ選手などは、
オリンピックに出るということを周囲に公言することによって、
その少し先の時間軸に対する目標を達成することができるよう、
自分自身に一貫性という約束をするのです。
こうすることによって、
何も未来に対して引力を発生させることなく
1日1日を過ごしていくよりも
密度が高い毎日を過ごすことができるということは
イメージしやすいのではないかと思います。
一貫性を使って
自分自身をしっかりと方向付けし、
プレッシャーを感じながら毎日の仕事を
形作っていくということで
自分へのコミットの度合いを高め、
目標を達成していきましょう。
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今日のまとめ
・締め切りの力を上手に使うことが、
効率を上げる上で大切である。
・ただ、自分に常に締め切りを
課すのは簡単なことではない。
・そんな時は、一貫性の
力を使ってみてはどうだろうか。
・一貫性の力を最大化するには、
重層的に自分との約束を
繰り返し続けることが大切。
・反復の仕組みを作ることで、
自分へのプレッシャーの度合いを
高め、効率的に毎日を過ごすことが
できるようになるのではないだろうか。
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