■業務の効率化について
あれこれ考える前に、
まずその仕事に取り組むことが
大切と考えています。
何かに取り掛かる前に効率を求めること
自体は悪いことではないのですが、
その行為自体がもしかすると
非効率なことになっているかもしれないからです。
そもそも、
業務の効率化というのは具体的に
どういったことを意味している
のでしょうか?
まずはその点について
考えていきましょう。
■効率化という言葉について考える際には、
その言葉を二つのカテゴリーに
分ける必要があると考えています。
一つ目の効率化というのは、
数10%レベルで業務のスピード感を
高めるための効率化であり、
もう一つの効率化というのが
数倍に業務の効率を高めるための効率化です。
この中で、
どちらの効率化に取り組むべきか
についてまず考えることが大切です。
■一般的に、
何か新しい仕事にとりかかる時、
まずは1番目の業務効率化を
意識することが大切です。
なぜなら、
1番目の効率化というのは比較的簡単に
実行することが可能だからです。
また、この業務改善ができなければ
次の第2ステップの業務改善というものに
対する意欲もわかないという特徴が挙げられます。
具体的な例を使って考えていきましょう
■例えば、ブログを書くという仕事が
与えられたとします。
ブログを書く上では、
キーボードを使うと思いますが、
タイピングのスピードを上げていけば、
ブログを書くことができるスピードを
上げることができます。
その中で、
記事を書く絶対量が増えていくと、
頭の中で記事を書きながら整理をすることが
できるようになりますので、
結果として書くスピードが
高まっていきます。
つまり、
とにかくまずブログを書くということを
実践し続けることによって、
二点(物理的なタイピングのスピードと
頭を整理するスピード)が高まっていくのです。
■この時、
この二つのスピードが
ある程度まで達すると、
それ以上のスピードをアップをするには
非常に多くの努力をするということに
気づきはじめます。
イメージとしては、
短距離走やマラソンを
考えるとわかりやすいかもしれません。
短距離走で100メートルを20秒で
走る方が15秒で走るようになるためには
あまり難しいトレーニングは必要ありません。
その一方で、
100メートルを12秒で走る人が
11秒で走るようになれるかというと、
長期にわたるトレーニングが
必要となるでしょう。
■このように、
最初に訪れる改善は、
あるレベルの時に頭打ちになるのです。
これは、
タイピングに関しても同じで、
ある程度のスピードが出てくると、
それ以上のスピードに持っていくというのは
非常に難しいです。
■そして、
この時初めて、
さらにスピードを上げるためには
どうすれば良いかという疑問が生じてきます。
この時はじめて、
ある程度時間をかけて
どうすればいいかということを考え、
全く新しい方法を採用することによって、
劇的なスピードの向上を図ることができるのです。
■タイピングに関して言えば、
手でキーボードを打つということが
スピードが速くすることができない原因です。
であれば、
手を使わずにタイピングできるように
すれば良いのです。
幸いにも今の時代というのは音声認識という
技術が非常に発達していますので、
普通に喋った言葉をかなり高い精度で
翻訳することができます。
そうすることによって、
今まで手で打っていたスピードから一気に
数倍のスピード感を持って業務に
取り組むことができるようになるでしょう。
■また、
音声認識を使ってブログを書くということを
しばらく繰り返していくと、
自分で喋りながら頭の中を整理することが
できるようになっていきます。
つまり、物理的な指の動きという
制約が外れることで、その分を
違う部分の改善に使うことができる。
ともいう事ができるのです。
■つまり、
大切なことは、こういった改善を繰り返し行って
効率を少しでも高めることができないのか
ということを模索し続けることなのです。
そして、効率化によって生まれた時間を
自らが勝負を仕掛けるビジネスの
中心部に注ぎ込み続けるのです。
■実際私も、数週間前から
音声認識を使ってコラムを書き始めましたが、
この方法を使うことによって
記事を書くスピードが劇的に上がりました
今となってはもう手でタイピングをすると
言う方には戻ることができないと考えています。
そういった意味においては、
人というのは既存の慣れたものに対して、
しがみついてしまうという生き物なのかもしれません。
■とするならば、
自分自身、常に何かガラパゴス化したものがないか
という点についてしっかりと考え、
ガラパゴス化された世界から抜け出すためには
何ができるのかという点について、
さく時間を増やしていくということが
大切と言えるのではないでしょうか。
自分が変わらずとも、
世の中というのは変わっていきます。
そうであれば、
自らも変わり続けていくことができなければ、
自分が提供する価値というのが
相対的に下がっていくというのは必然です。
高い価値を提供するということを維持するためにも、
自らを常に陳腐化させ、
高い効率で業務を進めることができる形を
作り続けるということが大切と
言えるのではないでしょうか。
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