■今の時代、
新規でお客様を獲得するよりも、
既存のお客様に対してリピート率を上げる
ことが鉄則です。
その背景について考えていきましょう。
■事前にお伝えさせていただくと
新規の顧客を獲得することは
ビジネスを拡大する上で必要不可欠ですので、
新規の顧客を獲得することを
否定している訳ではありません。
新規と既存の対応方針について
お伝えすることが趣旨ですので、
その点は認識に齟齬がないよう
事前にお伝え致します。
■まずは新規で顧客を獲得する
という点について
考えていきましょう。
新規で顧客を獲得する上では、
どうしてもコストが高く
なってしまいがちです。
■これは、
顧客の立場で考えると
良く分かるのではないかと思います。
顧客として何か新しいサービスを
受けるかどうか考えている場合、
ネットを使って徹底的に調べ、
本当にお金を払う価値があるのか
判断をするのではないかと思います。
■とりわけ、
世の中に出てくる情報が
増えれば増えるほど、
たくさんの知識や情報を
集めることができます。
そう考えると、
ネットが進んだ今の社会においては、
飛び込み営業などで仕事を取ることは
非常に難しいと言えるでしょう。
そして、
この流れはこれからも
加速していくはずです。
■また、例えサービスの提供側が
良いサービスを提供していたとしても、
サービスを受ける側からすると、
実際にサービスを受けない限り
そのサービスが良いものかどうか
判断することができません。
そう考えると、
どれだけ良いサービスを
提供していたとしても、
値段というのは
大きな競争要因になってしまうのです。
■結果として、
あなたが商売を取るためには
値段を下げざるを
得なくなってしまい、
それに合わせて利益も
減ってしまうのです。
こういった所から、
新規の顧客を中心とした
ビジネスモデルを構築するのは、
難易度が高いと考えておいた
方が良いでしょう。
■そう考えると、
基本的には新規の顧客を
獲得することは難しく、
いかにしてリピートを
獲得していくのかが大切。
ということになるでしょう。
■ちなみに、
リピートしてくれる可能性が高いのであれば、
一度来た顧客に対して継続のサービスを
提供するという選択肢が挙げられます。
つまり、
一回目は赤字を覚悟し、
その上で二回目以降につなげることを
目的としてビジネスを組み立てるのです。
この時に大切になってくるのが、
リピートすることがいかに大切か
ということを、しっかりと相手に
伝え、理解して貰うこと。
こちら都合でリピートを求める
というのは論外ですが、
本当にリピートした方が
良い内容であるならば、
それを相手に分かりやすく
伝えるのも、大切な仕事です。
■具体的な例で考えていきましょう。
私事になるのですが、少し腰が痛かったので
接骨院に行きました。
この接骨院を探すに当たっては、
かなり時間を掛けて下調べをしたことを
よく覚えています。
そして、
本コラムの上の方で書いた通り、
整体院に行ったひとつのきっかけに
なったのは値段でした。
値段が安いところを一つの選択の
基準として入れていたのです。
値段が安く、しっかりと
対処してくれそうな所を
選んだのです。
■その整体院に行くと、
しっかりとした技術を持った方が
サービスをしてくれました。
ただ、1度その整体に行っただけで、
その後は、リピートはしていません。
体の調子を整えるためには、
継続的に接骨院に行った方が
いいということは明らかなのですが、
その施術の中では
継続の大切さについての
営業トークなどは全くなかったこともあり、
リピートに至っていないのです。
■この時、施術をしてくれた方が、
(強引な営業を思わせないように上手に)
営業をしてくれたのであれば、
私もリピートしていたかもしれません。
(過剰な営業をすると変な口コミを
書かれてしまうかもしれないことを
恐れていたのかもしれません。)
この施術師の方は、
折角の一度の出会いのきっかけを
つなぐことができなかったのです。
(これは自分への戒めの意味も
込めて書いています。)
■最後に、リピートという観点で
どういったビジネスモデルを
作るべきかという点について
考えてみましょう。
そもそも、
1回の相談とかで完結してしまうような
サービスの場合、
どうしても単発の知識に
終始してしまいがちです。
単発の知識であれば
本などで代替することもできますので、
リピートが発生しづらいのです。
また、単純な知識というのは、
競合がたくさん出る可能性が高く、
競合がたくさん出てきた結果として
値段が下がってしまいがちになるからです。
■そういった意味においては、
リピート率を高めるという点を考えた場合、
まずしなければいけないことは、
そもそもリピートが発生するような商品や
サービスを売っているのかと言う点について
しっかりと意識を向けるということではないでしょうか。
■もちろん強引にリピートをするような
流れを作っていってしまっては、
お客様はその点を見透かしてしまいますので、
本当に継続的に相手の何かを変えていくということに
コミットするようなサービスを
あなた自身が作るという意識を
持つことが大切と言えるでしょう。
これはよく考えていくと、
どんな事業においてもある程度は
当てはめることができるのではないでしょうか。
とりわけビジネスという
言葉に関連したものであれば、
継続的な需要が発生するということは
可能性が高いことと言えます。
■営業、マーケティング、
財務、会計、法務など、
いろんな分野がありますが、
それぞれの分野において
知識を与えるだけではなく、
根本的な部分から考え方を伝えていく
ということができれば、
どんなビジネスにおいてもリピートを
取ることができ、安定したビジネスに
繋げることができると
言えるのではないでしょうか。
■これも具体例で考えていきましょう。
会計の場合を例にして考えてみます。
この時、ある仕訳に関する情報を
伝えるだけでは、
その知識を伝えて終わりです。
そうではなく、
財務諸表を戦略的に
作る方法。
といった商品にすれば、
戦略的に作る上で
必要な考え方を伝えることが
できますので、
結果としてリピートを
してくれる可能性が高まる。
と言えるのではないでしょうか。
■他にも、
会計で新しい仕事を取る方法。
であったり、
公認会計士と互角に渡り合うための
スキル。
といったものであれば、
リピート率が高まるかもしれません。
このように、相手の考えを変えるような
ものを商品にすることが、
リピートを獲得する上で大切と
言えるのではないでしょうか。
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まとめ
・今の時代、新規顧客を獲得するには、
コストがかかる。
・であれば、基本的には
リピーターを作る戦略を取るべき。
・リピーターを増やすには、
単なる知識を伝えるだけでは
いけない。
・相手の考えを変えるような
商品を開発することが、
リピート率の増加に繋がると
言えるのではないだろうか。
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