■人から何かを言われた時、
「何を言われた」というよりも
「誰から言われた」ということで
受け入れの度合いが
大きく変わってくる
のではないでしょうか。
■例えば、
初対面の人にいきなり辛辣な指摘を受けた場合、
その指摘は受け入れがたいはずです。
更に具体的な例で考えていきましょう。
見た目を良くしたい。ということで
服のコンサルタントの方に
相談に行く場合を考えてみます。
この時、そのコンサルタントの人から、
「あなたの服は本当にダサいです」といきなり
言われた場合、
例えその指摘が正しいとしても、
その指摘は受け入れがたいですよね。
■人というのは、
どうしても理性的に考えることは難しく、
相手との関係性、即ち信頼関係が
できていない状態において、
相手から何か言われたとしても、
その人の話を受け入れることができないのです。
これは、
何かアドバイスを受ける側からすると
イメージしやすいと思いますが、
この落とし穴は、
アドバイスをする側に
潜んでいます。
■なぜなら、
何かを教える立場になると、
すでに信頼関係ができていると考え、
相手との関係性を勘違いして
しまいがちになるからです。
■さらにその関係性から上下関係が
生まれているということから、
何でも好きなことを言っていいと
思ってしまいがちです。
その結果として、
相手のことを何ら斟酌せずに
コミュニケーションが一方通行に
なってしまう。
ここに大きな落とし穴が
あるのではないでしょうか。
■個人的なイメージですが、
色んな方とのお付き合いの中で
関係が維持できている人というのは
大きく二つに分けられる気がしています。
一つ目は、お互いに励まし合い、
プラスの言葉を掛け合うような関係性。
お互いに気持ちを高め合うことができる
という意味においては、良い関係性を
保つことができるでしょう。
ただ、もちろんなれ合いの関係には
ならないように注意をする必要があります。
これは、昔から付き合いが長い友人
といったものが例として
挙げられるかもしれません。
■そして、もう一つのパターンとしては、
厳しいことを問いかけてくれる一方で、
その人はこちらのことを本当に親身になって
考えてくれている人というパターンが
挙げられるのではないかと思います。
具体的には親身にアドバイスをしてくれる
上司というイメージでしょうか。
■ただ、ゴリゴリと指摘をする
というだけではダメで、
愛情を持って接してくれるということが
条件になってくるという意味においては
非常に難易度が上がり、
こういった関係性を維持できるということは
あまり多くないと言えるかもしれません。
つまり、それぐらい何かを指摘し合うという
関係性の中で良好な関係を維持する
ということは難しいことなのです。
■結論としては、
自分の勝手な感情から、
相手に対してアドバイスをしようとしない
ということが大切と言えるのではないでしょうか。
これを言い換えると、
本当に相手のことを思っているということや、
相手のためということを考えていないにも関わらず、
無理にアドバイスをしてしまう
ということは、
相手との関係性を
悪くしてしまうというデメリット
しかないということです。
とりわけ男性はアドバイスをすることが
好きですので、悪気がなくても
相手が求めていないアドバイスをしてしまい、
関係性が悪くなってしまうかもしれません
■だからこそ、誰かに
アドバイスをするということを考えた場合、
自分が考えているものよりも圧倒的に
相手との信頼関係は築かれていない。
という前提に立つことが大切と言えるでしょう。
■その一方で、
本当に相手が変わろうとしている
気持ちがあるのであれば、
その方に対して積極的にアドバイスを
していくということは
大切なことと言えるでしょう。
結局のところ、
自分がその時の気分で何かスッキリしたい
というような考えで人と
話すということは、やってはいけないということです。
しっかりと相手のことを考え
その方の為になるようなことだけを話すと、
その点においては相手にどれぐらい
厳しいことを言うのかという点も踏まえて
しっかりと頭を整理した上で
発言するということが大切なのではないでしょうか。
次の記事 : 気持ちと言葉 >>